夏バテや老化なのでやせることもありますが、特に急激にやせたときなどは、病気が潜んでいる場合が多いので注意が必要です。
症状
「猫が吐くのはよくあること」と思いこまないで
猫は健康であっても良く吐く動物だと言われます。
グルーミングの際に飲み込んだ毛を吐きだすのも猫によく見られる生理的な現象です。
しかし、週に2回以上吐くようなら、体にも負担がかかりますし、大きな病気も考えられます。吐くという行動は、以下の3つにわけられます。
1.おう吐=胃まで食物が到達した後に吐き戻す。
2.吐出=胃まで食物が到達する前に吐き戻す。
3.嚥下傷害(えんげしょうがい)=食べ物を飲み込むことが出来ないで吐き出す。
おう吐の場合は、吐く前にお腹の部分が大きく動いて、消化途中のものを吐き出します。吐出の場合は、前兆が無く急に吐き出します。
嚥下傷害(えんげしょうがい)の場合は、食べ物を口にしても飲み込むことができず、すぐに吐き出します。
原因
近年、特に高齢のネコのおう吐の原因として、消化器型リンパ腺、あるいは甲状腺機能亢進症というホルモンの病気も増えてきています。
また、消化器以外の原因としては、腎臓や肝臓の病気なども多くなってきています。
観察のポイント
吐く前や吐くときの様子、吐いたもの、吐いた回数などをよく観察して、メモしておきましょう。
猫が吐く原因は幅広く、色々な病気が考えられます。
吐く前後の食欲や元気さなどを日ごろの状態とくらべてみることも、大切になってきます。
対症法
週に1回以下の頻度で毛玉のみを吐いている場合は、少し様子を見ましょう。
週に2回以上吐く、体重が減っている、食欲が無い、下痢をしていると言った場合には、動物病院を受診します。
吐くという症状だけで病名を確定するのは難しいため、病院では、血液検査や超音波検査、レントゲン検査などのさまざまな検査を組み合わせて診断していくことになります。
もう一つ
猫は夏になると食欲が減退してやせたり、年をとってもある程度はやせたりします。しかし、思い当たる事も無くやせてきたときには、消化器や心臓、腎臓、内分泌などの病気を疑ってみる必要があります。さまざまな症状をともなうのでよく観察してください。
特に下痢やおう吐をしている時や、呼吸に異常があったり、咳が出ているような場合は早めに診察を受けるようにしましょう。
また、口やのどなどに異常があって、食事をとると痛みがあるためにやせていく場合もあります。
口内炎や歯周病などが原因になるので、それらの治療を行う必要があります。
口のなかの病気は発見したやすいのでときどき点検してください。
徐々にやせて行った場合、飼い主もなかなか気づかないことが多いため、定期的に体重測定を行うと良いでしょう。大樹の増減は猫の健康状態のバロメーターとなります。
長期にわたる体重減少は、病気の影響が考えられるので、一度診察を受けることです。